【取材日記】キンプトン新宿東京 ウエディング 内覧会
青山セントグレース大聖堂ほか数々の有名なゲストハウスやホテルを運営する株式会社ベストブライダルが、2020年秋、西新宿にラグジュアリーライフスタイルホテル『キンプトン 新宿東京』を開業。10月16日開催されたウエディング内覧会に、編集長と一緒に参加させていただいた。(取材/原稿 編集部研修生 いしいさき)
発表された新ホテルのウェディングコンセプトは「YOUR DAY, YOUR WAY」。あなたの大切な1日をあなたらしく、という意味だ。
「日本の結婚式はどこか形式張っている。人にはそれぞれ個性があるのだから、結婚式だってもっと様々なカタチがあるべきじゃないか」と冒頭挨拶のなかで塚田正由記社長は話された。
ベストブライダル社の運営する結婚式場の多くはゲストハウスで、1日1組限定にこだわった会場もある。その中でも、今回のキンプトン新宿東京でのウエディングは、とことん“パーソナルな満足感”にこだわっている。
ラグジュアリーなホテルで、貸し切り感のあるプライベートなウエディングということになるだろうか。
まず、ホテルの内装デザインは、世界的な建築デザイン会社のロックウェル・グループが手掛けている。
“見えるもの全てに意味がある”とのデザインコンセプトを受け継ぎ、エントランスに入ってすぐのところに、スタッフからの「おかえりなさい」の気持ちが詰まった巨大なアート画がゲストを迎える。
館内自体がまるでひとつの作品となっているかのように、お手洗いまでもスタイリッシュで世界観を壊さないのはすごいと思った。
ご案内いただいた各パーティ会場は、いずれも個性的。特に、最上階の17階にあるテラス付きの会場「ロフト」は、上から見下ろすとニューヨークの街並みが出現という、とても遊び心の感じられるデザインになっている。天井と壁に大きな窓があり、夜は星空の下で二次会パーティをすることもできるそうだ。
現在ニューヨークでトレンドになっている、かっこいい「インダストリアルテイスト」の空間で、まるで海外旅行に来たかのような雰囲気が味わえて楽しかった。
挙式のできるチャペルは16階にあり、温かみのあるウッド素材にスタイリッシュでおしゃれな印象のアイアンストラクチャーで、ここもまたニューヨークのような都会の雰囲気を表現している。
見学に行った当日はあいにく雨になりそうな曇り空だったが、天井からの外光が差し込んできて十分に明るかった。
晴れている日だと、こんな感じに見えるのだそう(写真提供は、ベストブライダル社)
挙式後のパーティでおもてなしの中心となる、ハイクオリティな料理も強みの一つ。
手掛けるのは、世界の有名レストランやホテルで活躍していたというトーマス総料理長。この困難な状況下まず来日してくださっていることに心から感謝したいと思う。
この日は前菜とメインのお肉の2品を試食でいただいたのだが、まさに五感を使って料理を楽しむことができた。素敵な会場の雰囲気も相まって、演出の力でさらに料理が美味しく感じられた。
残念ながらトーマスシェフの楽しい料理パフォーマンスを含めて写真紹介が難しいものだったため、こちらもイメージ写真で。
(写真提供はベストブライダル社)
この日見学できた内容とは別に、挙式について個人的に気になったのは、こちらでは明治神宮とコラボレーションして神社挙式も選べるとのこと。和婚にも対応しているのは嬉しい。神前式が終わると専用バスでホテルまで送迎してもらえるそうだ。
日本固有の文化である神社の挙式と欧米スタイルの最新ラグジュアリーホテルでのウエディングの雰囲気を両方味わうことができたら、それは来てくれたゲストにとっても特別感のある“いい結婚式”になるのではないだろうか、と思った。
新型コロナウイルスの影響もあって婚礼件数の減少が伝えられるなか、そうした目先の暗い話よりも、それでも必要とされる「いい結婚式」とは何か、社名どおりベストなブライダルはどうあるべきかを追求し続けたい、という塚田社長の言葉には迫力があり、私自身、前向きな気持ちになれるものだった。
将来ウエディングの仕事に携わりたいと考える者の一人として今回の経験はとても刺激的で、業界をリードする大手企業トップの生の声を直接伺うこともでき、大変貴重な1日となった。
●取材協力/キンプトン 新宿東京