【取材日記】同性カップルの誓いの場で感じたこと

これまで数多くのオリジナルウエディングを手掛けてきたCRAZY WEDDINGが「すべての人の人生にお祝いを」をコンセプトに、毎年6月、自社会場である表参道IWAIで同性同士の結婚式を無料でプロデュースする「CELEBRATION WEEK for all」のスタートを発表。6月17日に行われた特別公開挙式に報道チームとしてお招きいただき、人生を誓い合う場に立ち合わせていただきました。

記念すべき第一組目のカップルとなったのは、KanaさんとMikiさん。

ハワイ在住の人気ユーチューバー(わがしChannel)でもあるKanaさんとMikiさんのことをお祝いしたいと、たくさんの仲間やファンが、表参道「IWAI」に集まりました。

CRAZY WEDDINGがプロデュースする「IWAI」の結婚式は、ゲストに囲まれながら相手のために書いた手紙を読むことで誓いを立てる人前式スタイル。

KanaさんとMikiさんの手紙にもお互いを思う気持ちが丁寧に綴られていました。

『Mikiはいつでもいっしょに愛について考えてくれる』『本当の自分と向き合うことができた』というKanaさんの言葉、『どんな時でもそばにいるし、味方だよと伝え続けてくれてありがとう』というMikiさんの言葉が印象的でした。

孤独な思いもしてきたけれど、出会い、支えあうことで前向きになることができた。だからこれからの人生も楽しみ、長生きしたいと誓い合うふたり。見守る列席者の中には涙ぐむ方もいらっしゃいました。

挙式後のトークライブ。左から、多様性メディアPalette編集長の合田文さん、
KanaさんMikiさん、 CRAZYWEDDINGウェディングプロデューサー渡部恵理さん

人前式のあとはトークライブが行われました。第1部はKanaさんMikiさん、多様性メディアPalette編集長の合田文さん、CRAZYWEDDINGウェディングプロデューサー渡部恵理さんが登壇。人前式をやってみて思ったことや、同性婚への思いなどが語られました。

手紙を書くにあたりふたりは担当プロデューサー渡部さんと何度もヒアリングを重ねたそうです。手紙を書くことで普段は意識していなかった相手への気持ちを再確認することができ関係性もより強いものになったと振り返ります。

美しい景色の中で生活をしながら、様々なことを学びたいと現在ハワイで暮らすふたり。友人から「日本で式を挙げてみない?」と声がかかった時は、「まだ今じゃないのでは」と悩んだのだとか。でも「誰かの背中を押すきっかけになれば」と決心したそうです。

左からCRAZYWEDDINGウェディングプロデューサー渡部恵理さん、 KanaさんMikiさん 、CRAZYWEDDINGブランドマネージャー山川咲さん

トークライブ第2部は、BuzzFeed Japanシニアフェローの古田大輔さん、弁護士法人東京表参道法律事務所共同代表・寺原真紀子さん、一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さん、そしてCRAZY WEDDINGブランドマネージャー山川咲さんが登壇。日本での同性婚事情について、いろいろ知ることができました。

世界ではすでに26か国で認められているという同性婚。日本ではまだ法的に認められていません。今年2月、同性婚を認めないのは違憲であるとして全国13組の同性カップルが国を相手に訴訟を起こしたことがニュースにもなりました。

CRAZYWEDDINGが掲げている「すべての人の人生にお祝いを」というコンセプト。私も今回KanaさんMikiさんの誓いの場に立ち合わせていただいたことで、改めてマイノリティ(少数派)にも男女カップルと同じ権利が当たり前にある世の中になればいいなと感じました。

(text/GoodnewsPress 松本麗恵子)